大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(オ)18 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人大川修造の上告理由第一点について。

所論判示の趣旨は「未だ乙一号証及び二号証の一が被控訴人(被上告人)を代理

する権限を有するDにおいて作成したものであるとの控訴人(上告人)主張の事実

を認めるに十分でない。」というにあつて、Dが被上告人を代理する権限を有して

いたことを判示した趣旨でないこと判文上自明であるから、これと異る見解を前提

とする所論が理由のないこというまでもない。その余の論旨は証拠の取捨ないし事

実認定の非難に過ぎない。論旨は採用できない。

同第二点について。

原判決は上告人が本件不動産を自己の物であると信ずるについて無過失であるこ

との立証がないとして民法一六二条二項による上告人の取得時効の抗弁を排斥して

いるのであるから、所論の点を判断するまでもなく原判決の結論は正当である。論

旨は採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

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